心境の変化があって、ここ数か月はマネージャー見習いになるべく色々本読んだり日々活動しています。
マネージャー、中間管理職についてはいろいろな良本があるみたい(それだけ難しいんだろう)です。
例えばHigh Output Managmentも読んだんですが、これは結構establishされた大組織の中の中間管理職(部門の戦略も人事もプロジェクトも管理する)をターゲットにしているように感じて、マネージャー見習いには難しすぎました。
そんな中で行き会ったのが表題の本です。
これはピープルマネジメントだけに特化していて、かつ、極意をごく簡単な3つの要素にまで絞り込んでいるので非常にわかりやすいです。しかも薄いので、本当にすぐ読めます。
すごく効果がありそうだし、簡単だから明日からなんとか実践できるかも・・・と思わせてくれるのが一番すごい点だと思います。アマゾンのレビューでも、すぐ実践できそうで、かつマネジメントが劇的に改善できそう、というコメントが並んでいます
学び
結局、以下の3つを虚心坦懐に徹底的になすことがピープルマネジメントの要諦である、これだけを伝える薄い本です。
1. 1分間目標設定
- チーム・プロジェクトに対して、メンバーがなすべき、なしたいというコアの貢献をメンバーにいくつか書き出してもらう。
- 内容はメンバーとマネージャーで合意をとる。
- 分量として、振り返りには1分しかかからない量に制限する
- その内容はメンバーとマネージャがしっかり対話して確認する
- メンバーは毎日の自分の行動がこの目標設定に正の進捗をだしているか振り返る。これは5分もかからない。
- 振り返りの結果、理想とのギャップ(問題)があればそれを埋めるにはどうすればいいか?を考える。相談を受けた場合も、「どうすればいいだろう?」と考えてもらうことが大事。これができるようになると、メンバーは自分で改善して成長できるようになる
2. 1分間賞賛
- 上記目標設定に対してメンバーの行動がプラスに作用しているならば、マネージャはどの行動がどのように役に立ったのか、そしてそれを自分がどれだけ嬉しく思っているかを伝えて、賞賛する。
- 賞賛はいつでもどこでもすぐにやる。これには実際1分もかからない。
- 期末の評価を待たずして正のフィードバックを与えることと承認欲求を与えることができるので、メンバーのモチベとパフォーマンス向上に役立つ。
3. 1分間修正
- 上記目標設定に貢献できてない問題があるならば、それを指摘する。いつでもどこでも見つけたらすぐにやる。
- ミスに集中して、どのようなミスがあったのかの事実の確認に集中する
- その際、パフォーマンスには改善しなければならない点があるが、メンバー本人のことは高く評価していて、必ず改善できると信じている、その手助けをしたいということを伝える
- 修正の目的は罰を与えることではなくて、メンバーに成長してもらって良いパフォーマンスを上げられるようになってもらうこと
おおよそこのぐらいで合っているはずです。
感想
特に1分間賞賛は効果が大きそう。期末評価をまたずに特に賞賛を与えるというのは、自分がそれを受ける側であったらどれだけ嬉しいだろうか?
あと、目標を明記して、それに対して貢献できているかを振り返る、というのは、プロジェクト単位でも、仕事単位でも、人生単位でも、ありとあらゆる本で言われていることですね。多分後日に書きますが、厚切りジェイソンの本でも言ってました。
多分、本質情報なんでしょう(これ以外に再現性のある効果のあるやり方がないのかもしれない)。
数値化すればKPIとなりますが、そうでなくても、明記された目標があれば勾配の正負は正確に見積れるはず。
問題点は、ラインとしてのマネージャーじゃない人間が同僚にこれをやるのはちょっとおかしいかな、という点。まずは自分自身が自分自身のマネージャーとして内部ロールプレイで実際に運用するのが良いかな、と思います。
ということで、プロジェクト、仕事、人生単位の1分間目標を立てるところからやるぞ。